先発薬の患者負担増、薬剤師への影響は?

先発薬負担増のアンケート結果の画像

先発薬負担増「患者が薬局で激昂し警察沙汰」トラブルも

m3.comの意識調査で、該当する先発薬の処方に携わる開業医の16.2%、勤務医の13.0%、薬剤師の29.0%が「患者からクレームがあった」と答えた。「患者が薬局窓口で激しく怒り出し、他の患者が警察を呼んだ事例があった」(薬剤師)といったトラブル事例が寄せられたほか、「説明や処方箋発行にかかる手間が膨大で、患者を長時間待たせ、診療時間も大幅に延びている」(勤務医)など、業務圧迫への不満も寄せられた。

この調査結果を受けて、薬剤師掲示板には現場対応についてのコメントが寄せられています。

薬剤師さんの画像1

説明が下手だと、患者はだまされていると感じるようです。負担割合の変更は図にして説明すれば、患者も納得しやすいです。面倒がらずに、しっかり説明することが重要ですね。

薬剤師さんの画像2

相手に共感し、なぜ先発なのか、ジェネリックに不安があるのかを聞いた上で説明が必要です。説明不足だと、患者は初耳だと言います。

薬剤師さんの画像3

トラブル防止のため、1ヶ月以上前から選定療養にあたる薬を患者に説明し、薬歴にも記載して事前対策をしました。掲示物やプリントも活用し、あまりトラブルは起こりませんでした。

薬剤師さんの画像4

4月から予告的に説明し、6月から本格説明を開始しました。10月に具体的な差額を提示すると、9割が後発品に変更しました。

【調査概要】先発薬の患者負担増、影響は?
期間:2024年10月7日 (月)~14日(月)
計1836人(開業医 : 284人/勤務医 :825人 / 薬剤師 : 727人)

m3.com薬剤師掲示板には、長期収載品の選定療養化ついてさまざまな相談・ご意見が寄せられています。

長期収載品の選定療養に関する薬剤師の声(薬剤師掲示板)

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2024年10月1日より始まる長期収載品に関する選定療養費制度。2024年3月末の厚生労働省からの通知以降、対象品目や計算方法、患者向け案内など様々な情報が示され、対応の準備を急ぐ薬局も多い。今回は、YouTubeチャンネル「薬局のアンテナ」(2024年9月2日時点チャンネル登録者数;8,370名)で、薬局に関わる全ての方に役立つ情報を日々発信する運営者 てっちゃん氏に、当制度の要点とよくある疑問点などを伺った。

長期収載品の選定療養に関する医療ニュース・医療維新

  • 2024/10/20

    先発薬負担増「患者が薬局で激昂し警察沙汰」トラブルも

    10月1日から一部の先発薬が選定療養となり、患者の自己負担額が引き上げられた。外来や窓口で患者とのトラブルは発生していないか――。m3.comの意識調査で、該当する先発薬の処方に携わる開業医の16.2%、勤務医の13.0%、薬剤師の29.0%が「患者からクレームがあった」と答えた。「患者が薬局窓口で激しく怒り出し、他の患者が警察を呼んだ事例があった」(薬剤師)といったトラブル事例が寄せられたほか、「説明や処方箋発行にかかる手間が膨大で、患者を長時間待たせ、診療時間も大幅に延びている」(勤務医)など、業務圧迫への不満も寄せられた。...続きを見る

    医療維新

  • 2024/09/20

    後発薬との差額、10月から一部患者負担に

    どんな制度?どのくらい値上げ?...続きを見る

    医療維新

  • 2024/08/18

    長期収載薬の患者負担増、開業医で「反対」多く◆Vol.5

    10月からは長期収載薬の一部が選定療養となり、患者の窓口負担が増える。この方針について、開業医の49.5%が反対と答え、賛成(16.5%)を大きく上回った。後発医薬品の供給が不安定になっていることから、「安定供給が先だ」などの声が相次いだ。...続きを見る

    医療維新

  • 2024/07/17

    長期収載品の選定療養対象外、「医療上の必要性」例示

    厚生労働省は7月17日の中医協総会(会長:小塩隆士・一橋大学経済研究所教授)で、10月から実施される長期収載品の選定療養について、「医療上の必要性が認められる場合」として選定療養対象外となる例として、長期収載品と後発医薬品の効能・効果に差異があり、長期収載品を処方する必要性があると医師が判断した場合など4つの例を挙げた。患者負担総額は、保険給付となる費用に係る自己負担(1~3割)に、「特別の料金」を加えた額になると説明した。「特別の料金」には消費税が含まれる。いずれも7月12日付の疑義解釈で示していた。…続きを見る

    医療維新

    長期収載品の選定療養対象外、「医療上の必要性」例示
  • 2024/01/31

    長期収載品の選定療養化で処方箋様式を改正、10月から

    厚生労働省は1月31日の中医協総会(会長:小塩隆士・一橋大学経済研究所教授)に、選定療養の仕組みを利用した後発医薬品のある長期収載品の保険給付の在り方を提示した。▽後発医薬品の上市後5年以上経過、▽後発医薬品の置換率が 50%以上――のいずれかの長期収載品が対象で、後発医薬品の価格帯との価格差の4分の3までを保険給付の対象とする。2024年10月1日から施行・適用する。...続きを見る

    医療維新

  • 2023/12/08

    長期収載品を選定療養に、負担は後発品との価格差の2分の1以下へ

    厚生労働省の社会保障審議会医療保険部会(部会長:田辺国昭・国立社会保障・人口問題研究所所長)は12月8日、医療上の必要性があると認められる場合を除き長期収載品を選定療養とすることを了承した。対象となる長期収載品は後発品の上市後5年が経過、もしくは後発品への置換率が50%に達しているもの。選定療養の患者負担は後発品の価格との差額の2分の1以下とする。選定療養の場合の保険給付の範囲は中医協で議論し決定する。施行日は、2024年度予算編成過程を経て決定する(資料は、厚労省のホームページ)。...続きを見る

    医療維新

  • 長期収載品の選定療養に関する薬剤師コラム・特集

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